行政書士の実務はどうやって学ぶ?合格当初の一番の悩み

行政書士
Karolina GrabowskaによるPixabayからの画像

皆さんは、行政書士の実務をどうやって学ぶのか、悩んだことはありませんか?

私は、まだ行政書士試験に合格していない時から、「みんな、実務はどうやって学んでいるのだろう?」とよく考えていました。

行政書士試験の試験科目は、合格後の行政書士実務には、あまり役に立ちません。(自分の専門業務を何にするかによっても多少違いますが)

その為、行政書士試験に合格したら、自分の専門とする業務の、実務に関する勉強をする必要があります。

ですが、どこで実務の勉強するのか、が分からないまま受験勉強していました。

さて、今回のブログでは、私の「実務を勉強した体験談」をお話したいと思います。

私は挫折しながらも、何とか理想の実務講座を探し、その講座で実務の勉強をしました。

それに加え、自分でホームページを作って無料相談にのることで実務を学びました。

私の体験談が、少しでもお役に立てれば嬉しいです。

当ブログ運営者は、大河ドラマ視聴歴40作品以上で、大河ドラマを見ることが趣味の就労ビザを専門としている行政書士です。

また、旅行の添乗員、中国語の全国通訳案内士でもあります。

大好きな大河ドラマ、資格を基にしている仕事、語学の経験をブログで発信しています。

行政書士の実務はどうやって学ぶ?

私は、まだ行政書士試験に合格していない時から、「みんな、実務はどうやって学んでいるのだろう?」とよく考えていました。

ですが、それを家族や友人に言うと、「そんなことより、まずは合格しろよ」と言われていました。実際、無事合格後も、それが一番のナゾでした。

ナマの実務が学びたいと思ったが理想の場所がない

私は、もともと外国人の「就労ビザ」の仕事がしたいため行政書士の資格を取りました。

ですが、実務に関しては何も知りませんでした。行政書士試験に合格しても、行政書士の試験科目に「入管業務」はないですし、実務の知識も全くありません。

私は、合格当初、「お金を払ってナマの実務を学ぶ学校」を探せませんでした。少しはあったのかもしれません。

でも、現役の外国人の入管業務を専門にしている行政書士がしている、理想の講座やセミナーではありませんでした。

行政書士事務所への就職活動も惨敗

そんな私が、最初に考えたのは、外国人業務をしている事務所に雇って頂くことでした。

まずは、外国人業務をしている行政書士の先生に挨拶に行って、その件を相談をしました。しかし全て断られました。今思えば、それは厚かましいなと思い、反省しています。

それでも、親切な先生は体験談を話してくださったり、入管に連れて行ってくださったりしました。でも、その体験談を聞いたり、入管に行ったりした為に、かえって不安が募ってきました。

実務はどうやって学ぶか?だけではなく、お客様はどこから見つけるの?大丈夫か?わたし?みたいな不安が大きくなってきました。

この、「お客様はどこから見つけるのか?」ということは、試験勉強をしている時から心配していました。

当たり前ですが、行政書士も、「自営業」です。「自営業」である以上、この仕事を止めるまで「集客」はずっと考えていかなくてはなりません。まさに、「大丈夫か?わたし」です。

実務と集客に悩む日々

外国人業務は、1件、1件が違います。パターンが決まっていないし、入管の裁量権が大きいです。前はこのパターンで許可が出たから、必ず次も許可というわけではないのです。

その上、恐ろしいことに、違法行為に巻き込まれたりする場合だってあります。

不安と悩みを抱えながら、日々は過ぎていきました。とりあえずは、月に1度くらい、自分が所属する県の行政書士会の研修会や、入管業務の実務書で勉強をしていました。

でも、ナマの事例に触れることができず、どうしたものか?と悩みは深まります。収入もないので、早く営業をしなければと焦りました。

しかし、営業して運よくお客様がきても、依頼案件を処理できる自信がありません。そのため、営業も自信をもってすることもできませんでした。

志をもって就労ビザ業務をしようと思ったものの、最初から上手くいかず、あっけなく挫折してしまいました。

実務の学び方分からず挫折、行政書士とは違う別の仕事を始める

早々に挫折した私でしたが、収入もありません。それで、通訳案内士とインバウンドの添乗員を再開しました。

別の仕事を始め行政書士とも疎遠になる

ちょうど、インバウンドの最盛期だったこともあり、これらの仕事は、とにかく忙しかったです。ほぼ徹夜状態で準備して、休みなく仕事しました。

そのため、月1で行っていた県の研修会も行けず、外国人業務の勉強もできませんでした。

別の仕事をしている時に挫折を反省する

1年半近くたった時に、反省しました。

最初ちょっと壁にぶつかったくらいで挫折した情けない自分を思い、自己嫌悪に陥ってしまいました。

ボランティア通訳で偶然出会った「行政書士」の仕事。そして自分の目標である「就労ビザ」の仕事にたどり着いた事。

あんなに感動的に見つけたビザ取得の仕事なのに、自分は何と根性なしなのか!自分に腹が立ち、そして深く反省しました。

ここで諦めたら、過去の自分に申し訳ないと思いました。それで、もう一度、行政書士の外国人業務の実務を何とかしよう!と決意しました。

ついに理想の実務が学べる実務講座を見つける

通訳案内士とインバウンドの添乗員をやめました。

そして、外国人が良く来るアウトレットや百貨店でアルバイトをしながら、行政書士の実務講座を探しました。

喜ぶべきことに!ラッキーな事に!合格当初よりも、実務講座が増えていました!

再度理想の実務講座を探す

そして、ついに、理想の外国人入管業務の実務講座を見つけました!

集中的に学べて、ナマ事例をたくさん勉強ができる講座でした。その上、集客の相談もできるとのこと!ずっと自分が探していた研修の場を、やっと探し当て感動しました。

ただ、講座は高額でした。少しのアルバイト料の収入しかなかったのでちょっと悩みました。

でも、この数年の悩みから解放されるのです!思い切って申し込みました。

実務講座で学びながらホームページを作る

その後、その講座で学びながら、一方でホームページの作成を始めました。

このホームページの作成が、思いがけず大きな学びとなりました。

講座や実務書で学んだことをホームページに、なるべくわかりやすく記事にしていきました。これを毎日続けていると、実務が頭に入ってきました。

次に、ホームページ作成の事を、もう少し、詳しく書いてみます。

行政書士実務の学びに関する悩みが解決!ホームページ作成との出会い

さて、ホームページの作成は、ネット関係が苦手な私にとっては、語学や法律の勉強以上に困難でした。法律の受験勉強もかなり厳しかったです。

ですが、ネット、WEBライティング、ホームページ作成を学ぶことは、精神状態が悪くなるばかりでした。

ノイローゼになりそうで、投げ出したい気持ちを何度も押さえました。

ですが、このホームページ作成は素人の自分がしなくても良いのです。止めればいいのに、ノイローゼになりながらも続けたのは、やはり大きな意味がありました。

ホームページを自分で作ることにした

もちろん、初めはホームページの専門家に作ってもらうつもりでした。それで、何人かに当たってみました。ですが、イマイチ納得できません。

なぜなら、ホームページを作る会社は、行政書士や外国人業務のことがわかりません。それに、WEBマーケティングやSEOのことも詳しく知らない人もいたのです!

ホームページを作る会社はきれいなホームページを作ってくれると思います。ですが、「お問合せがくるホームページ」を作ってくれるかどうかは分かりませんでした。

そのうえ、ホームページの記事も、外国人の入管業務や就労ビザに関する文章も、ホームページ作成の会社の人は書けません。

そんな理由から、「ホームページの作成はホームページ作成の会社に任せられない」という結論に至りました。

ところで、私はネット関係が大の苦手です。上記のようにノイローゼになるほど。ですが、文章を書くことと、マーケティングの勉強は好きでした。

それに、講座や実務書で勉強したことを記事にしていく事は、復習になるし、すごく楽しいと思ったのです。

そんなこともあり、初めは非常に苦しみ、ノイローゼになりましたが、ホームページを自分で作成する事に決めました。

ターゲットを絞ることで専門性が高まる

私は、ホームページに来てほしい人を「企業の責任者或いは人事担当者」にしぼりました。

ターゲットをしぼることで、お客様が少なくなるのでは?と心配になりました。この「ターゲットをしぼる」事は、初めはかなり勇気が要ります。

ですが、私の場合はやりたいことが明確で、幅が狭かったので、「ターゲットをしぼる方が自分の学びが深まり、専門性が磨かれる」と思い、決心しました。

そしてその結果、すごく意外な事もありました。ターゲットを絞ったのに、ターゲット以外からのご相談も来始めました。

企業の責任者或いは人事担当者だけでなく、就労ビザを取りたい外国人の方からのご相談もあったのです。

ホームページからの相談で実務を学ぶ

頑張ってホームページの記事を書いているうちに、少しずつ、お問合せやご相談が来るようになりました。

そして、7.8ヶ月後には、ホームページが1ページ目に上がるようになりました。その頃になると、お問合せと相談業務だけで、かなり実務の勉強ができました。

それらの相談業は無料でしていました。最初は勉強のつもりで、無料でも仕方ないと覚悟していたのです。

当時は、就労ビザの種類は少なく、取得要件も厳しかったので、書類作成などまとまった収入にもあまりつながりませんでしたが。

ホームページ作成と専門性で行政書士ビジネスの幅が広がる

ところで、自分でホームページ作成をしたことと、業務をしぼって専門に特化したことは、予想外のメリットがありました。

例えば、自分が昔から憧れていた「文章を書いてお金をもらう」仕事の依頼がきたことです。

また、ホームページの作成と運営が自分でできるようになり、コスト削減につながりました。それに、どんなビジネスにも応用がきく、WEBマーケティングやSEOも勉強することができました。

ビジネスの幅が確実に広がりました。

ホームページ作成と専門に特化する事は大正解だった

「ホームページを自分で作る」「専門性を絞る」の選択は、すぐに大きな収入にはなりませんでした。ですが、今となれば大正解だったと思っています。

さんざん苦しみましたが、ホームページを自分で作ったこと、専門を絞ったことで得たメリットは多かったです。

ホームページ自己作成と専門特化したメリットを以下にまとめました。

  • ホームページ記事を書く事で実務を学ぶことができた(インプットとアウトプットができた)
  • 業務に特化して学びが深まり専門性が磨かれた
  • 専門外の勉強をする時間を節約できて、専門の勉強と営業に集中できた
  • 自分の望んだお客様が来るホームページができた
  • 自分の望んだお客様の周辺のお客様もきてくれた
  • インバウンドや就労ビザのWEB記事を書く仕事がきた(自分がしたかった仕事が増えた)
  • ホームページを自分で運営できるようになった(コスト削減)
  • WEBマーケティングやSEOも分かるようになる(行政書士ビジネス以外にも活用できる)
  • 自分のビジネスの幅が広まった
  • ホームページのおかげで人脈が広がった

行政書士の実務はどうやって学ぶ?開業当初の一番の悩み:まとめ

さて、「行政書士の実務はどうやって学ぶか」のまとめです。

結局、私の場合は、以下の方法で学びました。

  • 入管業務を専門にしている行政書士の先生の専門講座(有料:30万~45万位)
  • 月1の県行政書士会の研修(合格当時~コロナ前:500円、最近:無料)
  • 実務書
  • ホームページを作成しながら実務をアウトプットする
  • ホームページからの無料相談に対応する

これら上記の他にも以下のような方法があります。

  • 資格学校の実務講座で勉強する(人脈ができるのもメリットです)
  • 日本行政書士会連合会運営の中央研修所(オンライン学習)で独学する(この方法は開業当初は知らなかったのですが、現在は私も利用しています)
  • 社員を募集している行政書士事務所に応募する(少ないと思いますが)

今回のブログも、私の実体験の内容になっています。そのため、広く一般的な記述になっていないかもしれません。

ですので、私の体験談は一例としてご覧頂き、皆様がご自分なりの実務取得方法を見つけてくださったら嬉しいです。

このブログが読んで下さった方のお役に立てましたら幸いです。