添乗員の仕事は通訳案内士の仕事に役立つ!

通訳案内士
Jan VašekによるPixabayからの画像

今回のブログは
・通訳案内士の仕事にご興味のある方
・通訳案内士の仕事を探している方
には特にご覧頂きたい内容です。

上記のような方には、通訳案内士の資格だけではなく、添乗員の資格を取って添乗員の実務を経験される事をおすすめします。

なぜなら、添乗員業務は通訳案内士の業務と重なる仕事がとても多いからです。

つまり、添乗員のお仕事は通訳案内士の仕事に役立ちます。
そして、それだけでなく、通訳案内士の仕事を紹介される事も多くなります。

それでは、通訳案内士の仕事に役立つ、添乗員のお仕事内容をご紹介したいと思います。

当ブログ運営者は、大河ドラマ視聴歴40作品以上で、大河ドラマを見ることが趣味の就労ビザを専門としている行政書士です。

また、旅行の添乗員、中国語の全国通訳案内士でもあります。

大好きな大河ドラマ、資格を基にしている仕事、語学の経験をブログで発信しています。

添乗員の資格について

まず、初めに、添乗員の資格についてです。

添乗員として仕事をするには『旅程管理主任者』の資格が必要です。添乗員の資格の資格には2種類があります。

国内添乗ができる『国内旅程管理主任者』と、海外も添乗できる『総合旅程管理主任者』です。もし、通訳案内士に重きを置くならば、『国内旅程管理主任者』だけで十分だと思います。

私も通訳案内士の試験に合格する前、そして合格後も添乗員の仕事をしていました。添乗員業務は通訳案内士としてのスキルアップにつながります!

国内添乗ができる『国内旅程管理主任者』の資格取得は難しくないです。私は、添乗員専門の派遣会社に登録をして、資格取得の研修を受けました。実務研修も行ってくれます。

実務研修では、先輩についてお客様が参加している本当のツアーに添乗します。その後、1人でツアーを任されます。

それでは、添乗員のお仕事の良いところ、大変なところ、通訳案内士の仕事に役立つところを、私なりに挙げてみたいと思います。

添乗員のお仕事の良いところ

添乗員業務の良いところはいろいろありますが、個人的に「嬉しいな」と思う良いところです。

①旅行先の地方の美味しい食べ物が食べられる
②無料で素晴らしい四季折々の観光地に行ける

旅行先の地方の美味しい食べ物が食べられる

それでは、一番目の良いところ。

毎回ではありませんが、宿泊する旅館でお客様と同じ食事が食べられることもあります。同じ食事でないときでも、旅館やホテルの添乗員用の食事はとてもおいしいです。

そして、これも毎回ではないですが、観光地の美味しいものが無料で頂けることがあります。つまり、お土産ですね。

例えば、フルーツ、海鮮、スイーツ等です。

無料で素晴らしい四季折々の観光地に行ける

そして、二番目の良いところです。

個人で行くことが難しい観光地に行くことができます。

個人では宿泊しないような旅館やホテルに宿泊できます。

ホテルや旅館に到着し、お客様がお食事を始めたら、添乗員は基本的に自由時間になります。ゆっくり温泉に入ることもできます。

ですが、私は心配性なため、ゆっくり食事や観光地、温泉を楽しんだ思い出はありません。(お客様のテーブルにあいさつ回りをしたり、次の日の準備に手間取ったりしていました)

添乗員業務の大変なところ

さて、次は、添乗員業務の大変なところです。

添乗員業務の大変なところは「やってみないと分からない」ことが意外に多いです。以下に書いたのは個人的に苦労したことになります。

①バスのドライバーさんとの相性
②行ったことのない場所を迷わず行く難しさ

道に強い方は②の悩みは無いと思います。

バスのドライバーさんとの相性

ドライバーさんとの関係もツアーが成功できるか否かの重要部分の一つです。

私は、わりと人に合わせられる性格で人と接することは好きです。

そんな性格の私でも、かなりしんどいドライバーさんも何人かいました。これは、自分では「予想外」の苦労だったと思います。

家を出る時、私がいつも祈っていたのは

  • ドライバーさんが良い人でありますように
  • 道を間違えませんように

でした。

行ったことのない場所を迷わず行く難しさ

そして、「行ったことのない場所を迷わず行く」ことには、本当に苦労しました。

添乗地は、ほとんどが行ったことのない場所であることが普通です。行ったことない場所に大勢のお客様をお連れするのですから、勇気が必要です。

初めて行くところでも迷わずに行ける方向感覚を持っている人は、添乗員や通訳案内士にとっては、すごい長所です。

ですが、私は残念ながら「超」が付く方向音痴なのです。上記しましたが「道を間違えませんように」ということは、毎回、家を出る時に思っていました。

私にとっては「行ったことのない場所に迷わずに行く」のはかなり大変で苦労しました。

ちなみに、方向音痴の私ですが、実は道を間違えたことはあまりありませんでした。これは今考えても奇跡的な事でした。方向音痴の私でしたが、何とかいつも無事にツアーを終えることができました。

これは、添乗地について、かなりの時間をかけて下調べをし、先輩に聞きまくりしたおかげです。

通訳案内士準備:添乗員業務が通訳案内士の仕事に役立つところ

添乗員業務には、通訳案内士の仕事と重なる部分が大変多いです。ぱっと、思いつくだけでも、以下の6つがありました。

①行先地域(添乗地)を調べるリサーチ能力が身につく
②無料で行先地域(添乗地)の下見ができる
③「旅程管理」だけでなく「スケジュール管理」も身につく
④準備能力も身につく
⑤ツアーに対する予測能力と判断能力が身体と頭に叩き込まれる
⑥ガイディングの練習ができる

行先地域(添乗地)を調べるリサーチ能力が身につく

「行く先のことを調べ、添乗する」ということを繰り返すと「必要な事を効率よく、そしてお客様に寄り添う情報を予測して調べる」リサーチ能力が身につきます。

この「お客様に寄り添う(お客様の希望やニーズに添う)情報を予測できる」という技術を身に付けられるのは貴重な経験です。しかも、無料で、お給料をもらいながら出来るのはすごい事です。

無料で行先地域(添乗地)の下見ができる

訪問先との事前打ち合わせだけではわからない現地のことがわかります。

例えば、お客様の年齢層に合わせた道のご案内やお土産の種類、散策の時の距離感など。

これらは実際に行って経験することで、よりお客様に寄り添うおもてなしができます。美術館やテーマパークなど行く場合は、なお更です。

「旅程管理」だけでなく「スケジュール管理」も身につく

添乗員の仕事の基本の1つは旅程管理を行う事です。

決められた通りにツアーを行うには、前日の準備、ツアー当日、何をしなければならないかを常に考え、行動しなければなりません。

添乗員の経験を重ねると、しっかりと旅程管理が身に付きます。

余談ですが、私は添乗員業務のおかげで「スケジュール管理」が好きになり、その習慣がつきました。

「いつ○○をするためには、いつ○○をしなければならない」というようなスケジュールの習慣が身に付いていると、何の仕事でも活かすことができます。

「スケジュール管理」が出来るというのは、重要なスキルです。

準備能力も身につく

上記③とも重なりますが、旅程管理を行うためには準備が予想以上に大切です。

通訳案内士もそうだと思いますが、ツアーが成功するかどうかの8割は「準備」にあると私は思っています。

ツアーに対する予測能力と判断能力が身体と頭に叩き込まれる

ツアーでは何が起こるかわかりません。それは添乗員も通訳案内士も同じです。

比較的起こりやすいことは?
  • バスが渋滞に巻き込まれる
  • 渋滞に巻き込まれた結果、旅程管理通りにツアーが進められなくなる
  • お客様が迷子になる
  • お客様が病気になる

などがあります。

何かが起こった時に、どう対処するかの対応力と度胸が身につきます。

そして、慣れてくると起こりそうなハプニングも予測でき、その対応策も立てられるようになってきます。

ガイディングの練習ができる

添乗員も通訳案内士も、お客様を前に話すことは同じです。

添乗員の方が大人数の前ではなすことが多いので、人前で話す練習ができます。

通訳案内士のお客様は少人数なこともありますが、バス1台任されるということもあります。

添乗員としてバス1台任されて話すことに慣れていれば、通訳案内士のガイディングの訓練になります。

添乗員の実務経験は通訳案内士のお仕事紹介につながる

ところで、添乗員の資格を取って添乗員の実務を経験することは、通訳案内士の仕事の役に立つだけではありません。仕事を紹介される事も多くなります。

例えば、私の経験では、以下のようなお仕事をご紹介頂きました。

・比較的広範囲(例えば:首都圏と関西圏との組み合わせ等)の通訳案内士の仕事
・アテンド通訳(送迎等簡単な業務~観光や視察の通訳など)
・インバウンドの添乗員(通常の日本人ツアーに外国人が参加している等)

上記のような、幅広い仕事がありました。このことについては、別のブログでも少しづつご紹介していきたいと思います。ご興味のある方は是非ご覧ください。

添乗員の仕事は通訳案内士の仕事に役立つ!:まとめ

今回のブログでは、通訳案内士の仕事に役立つ、添乗員のお仕事内容をご紹介しました。添乗員業務は通訳案内士の業務と重なる仕事がとても多く、特に以下についてお伝えしました。

①行先地域(添乗地)を調べるリサーチ能力が身につく
②無料で行先地域(添乗地)の下見ができる
③「旅程管理」だけでなく「スケジュール管理」も身につく
④準備能力も身につく
⑤ツアーに対する予測能力と判断能力が身体と頭に叩き込まれる
⑥ガイディングの練習ができる

通訳案内士の方にとって、添乗員業務を経験するメリットがたくさんあることが、分かって頂けたのではないでしょうか?

尚、別のブログでは、「添乗員業務が通訳案内士の仕事に役立つところ」についてもう少し詳しく書いてみます。ご興味のある方は是非ご覧くださいませ。

このブログが読んで下さった方のお役に立てましたら幸いです。