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2025年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」が始まりました!
仕事のヒントになるドラマのような気がして興味深く観ています。
さて、今回のブログでは、「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に近い時代の大河ドラマで、ちょうど30年前に放送された「八代将軍吉宗」をご紹介します。
「八代将軍吉宗」には、「べらぼう」と共通の人物が登場します。若き田沼意次、松平武元、子供時代の10代将軍家治など。
予習で「八代将軍吉宗」を観つつ、「べらぼう」をご覧頂ければ幕府や大奥が分かり易いかもしれません。
そして「八代将軍吉宗」の主演は、「Mr.大河」レジェンド大河俳優の西田敏行さん。昨年10月17日に逝ってしまわれた大好きな西田敏行さん。
昨年も西田敏行さんを偲んでブログを書きましたが、今回は西田さんを偲ぶ第2弾でもあります。
今も悲しくなる瞬間があるものの、ほぼ毎日大河ドラマをU-NEXTで観ています。なので、しょっちゅう西田さん演じる歴史上の人物と会っています。
西田さん主演「八代将軍吉宗」はU-NEXTでご覧頂けます。豪華キャストと笑いと涙の楽しい大河ドラマです!
当ブログ運営者は、大河ドラマ視聴歴40作品以上で、大河ドラマを見ることが趣味の就労ビザを専門としている行政書士です。
大好きな大河ドラマ、資格を基にしている仕事、語学の経験をブログで発信しています。
- 1995年大河ドラマ「八代将軍吉宗」豪華なメインキャスト
- 1995年「八代将軍吉宗」と2025年大河「べらぼう」共通人物と関連人物
- 1995年大河ドラマ「八代将軍吉宗」の見どころ
- 見どころ①徳川吉宗は人物が魅力的な素晴らしい政治家
- 見どころ②養父母の愛情:突然紀州藩主の子と言われる
- 見どころ②養父母の愛情:時が経っても変わらない愛情
- 見どころ③家族・実母お紋の教え:百姓・領民の心を思え
- 見どころ③家族・実母お紋の深い愛情
- 見どころ③家族・実父光貞の教え:物事には必ず両面がある
- 見どころ③家族・実父光貞の教え:天下万民の為に尽くしてもらいたい
- 見どころ③家族・江戸での重要人物との出会い
- 見どころ③家族・兄の綱教の教え:一人の女を思う心で家臣や領民を思え
- 見どころ④紀州家と親戚の上杉家と吉良上野介、赤穂事件も出てくる
- 見どころ⑤紀州藩主の座が転がり込む!
- 見どころ⑥江島と生島のスキャンダルは?
- 見どころ⑦何という強運!八代将軍になる!思惑と駆け引き
- 見どころ⑦何という強運!八代将軍になる!思惑と駆け引きと意見
- 見どころ⑧吉宗を愛する女性たち:初期の頃
- 見どころ⑧吉宗を愛する女性たち:紀州藩主になった後
- 見どころ⑧吉宗を愛する女性たち:驚きの展開な女性たち
- 見どころ⑨尾張徳川宗春との争い:今の名古屋の繁栄の基礎を築く宗春
- 見どころ⑨尾張徳川宗春との争い:結局は挫折する宗春
- 見どころ⑩吉宗のご落胤?天一坊事件もドラマに出てくる
- 見どころ⑪子供時代の小栗旬と森田剛がドラマに登場!
- 1995年大河ドラマ「八代将軍吉宗」主演西田敏行と豪華キャスト!:まとめ
1995年大河ドラマ「八代将軍吉宗」豪華なメインキャスト
それでは、まずは、「八代将軍吉宗」の豪華なメインキャストのご紹介からです。
この「八代将軍吉宗」のキャストは、11月のブログでご紹介した1999年大河ドラマ「元禄繚乱」と良い勝負の豪華キャストです。
おそらく大河主役も6人(以下の赤字の方々)は出演しています。主演は西田敏行さんですが、西田さんは大河ドラマ歴代最多主演俳優だと思います。
以下のメインキャストは「八代将軍吉宗」NHK大河ドラマ・ストーリー(NHK出版)からの抜粋です。
徳川吉宗:西田敏行(八代将軍。紀州藩二代光貞の4男。33歳で将軍になり「享保の改革」を行う)
徳川宗春:中井貴一(尾張藩七代藩主。尾張藩三代綱誠の20男。消費景気を高める政策を実践)徳川光貞:大滝秀治(紀州藩二代藩主。吉宗の父。吉宗はスケールの大きな光貞の影響を強く受ける)
照子:藤村志保(光貞正室。伏見宮貞清親王の娘。側室の子の綱教、頼職、吉宗にとっては優しい母)
松平頼純:藤岡琢也(紀伊徳川家の分家、伊予西条藩3万石の初代藩主。光貞の弟)
徳川綱教:辰巳琢郎(紀州藩三代藩主。光貞の長男。綱吉の一人娘鶴姫の婿)
徳川頼職:野口五郎(紀州藩四代藩主。生母は側室の志保)
松平頼致:柄本明(紀州藩六代藩主。伊予西条藩主松平頼純の五男で吉宗のいとこ)
お紋:山田邦子(吉宗生母。光貞の側室。光貞の湯殿番となって吉宗を生む)
志保:三林京子(光貞側室。四代藩主頼職の生母。頼職を溺愛し、頼方(吉宗)とお紋の出現を疎む)真宮理子:山崎直子(吉宗正室。伏見宮貞致親王の娘。吉宗の子を宿すが流産して没す)
お須磨:賀来千香子(吉宗側室で初恋の人。九代将軍家重の生母。二年後に再び懐妊したが難産で亡くなる)
お久免:黒木瞳(吉宗側室。吉宗の側室の中でも最も長寿で、吉宗の死に水を取った女性)
お古牟:細川ふみえ(吉宗側室。吉宗次男田安宗武を生むが29歳で没する)
加納久通:小林稔侍(吉宗重臣。もり役として吉宗が幼少のころよりそば近くに仕える)
有馬氏倫:すまけい(吉宗重臣。吉宗の将軍就任時に紀州藩から江戸城に乗り込んだ側衆の一人)徳川綱吉:津川雅彦(五代将軍。男子が生まれず跡継ぎ選びに頭を悩ませる)
鶴姫:斉藤由貴(綱教正室。綱吉とお伝の方との間に生まれる。吉宗は実の姉のように慕う)
桂昌院:藤間紫(綱吉生母。三代将軍家光の側室。生前に従一位を授かる)
鷹司信子:松原智恵子(綱吉正室。桂昌院、お伝の方との熾烈な女の争いを繰り広げる)
お伝の方:夏木マリ(綱吉側室。鶴姫の生母。ただ一人綱吉の子をなした側室として大きな権勢をもつ)
右衛門佐:中田喜子(綱吉側室。公家の娘で正室信子の求めで江戸に下る。のち大奥総取締り)
大典侍:床嶋佳子(綱吉側室。大納言の娘で右衛門佐の推挙で京都から迎えられ綱吉の寵愛を受ける)徳川家宣:細川俊之(六代将軍。甲府藩主綱重の長男で綱吉の甥。一見温厚だが芯の強さがある)
月光院:名取裕子(家宣側室。七代将軍家継の生母。間部詮房を後ろ盾に権勢を誇った)柳沢保明:榎木孝明(綱吉側用人。綱吉と桂昌院の絶大な信任を得て異例の栄進を遂げる)
間部詮房:石坂浩二(六代家宣、七代家継の側用人。幼少時猿楽師の弟子だった。高潔円満な人柄、聡明)
大岡忠相:滝田栄(江戸町奉行となり越前の守と称した。吉宗の幕臣で名奉行として名を知られる)
松平乗邑:阿部寛(吉宗の老中。享保の改革の後期を担当。異例の早さで出世)本寿院:五月みどり(尾張藩三代藩主綱誠側室。尾張藩四代代藩主吉通の生母として権勢を振るった)
近松門左衛門:江守徹(浄瑠璃・歌舞伎の台本作家。ドラマの語り。ドラマの冒頭に案内役でも登場)「八代将軍吉宗」NHK大河ドラマ・ストーリー NHK出版
NHK大河「八代将軍吉宗」に出演の大河ドラマ主演経験者たち
それはそうと、上記していますが、「八代将軍吉宗」には、大河ドラマ主演経験者も比較的多く出演していて、豪華キャスティングです。
西田敏行さん、中井貴一さん、津川雅彦さん、石坂浩二さん、滝田栄さん、小栗旬さんが主演経験者です。
中でも、「八代将軍吉宗」の主役西田敏行さんと間部詮房役の石坂浩二さんは複数回の主演経験者です。石坂浩二さんは「べらぼう」にも出演中ですね。
それでは、以下に大河ドラマ主演経験者と作品名、一言感想を書いてみました。是非ご覧になって下さい。
大河ドラマ主演経験者①西田敏行・中井貴一・津川雅彦
西田敏行:
「翔ぶが如く」(1990)、「八代将軍吉宗」(1995)、「葵 徳川三代」(2000)の3作で主演。
「山河燃ゆ」(1984)を松本幸四郎とのW主演とするなら大河の主役は4回。
西田敏行さんが主役の大河で好きな役は「山河燃ゆ」の日系二世天羽忠役です。それと「翔ぶが如く」の西郷隆盛役。どちらもかわいそうな役ですが、天羽忠は日本が大好きで根は純粋。第二次世界大戦前後の苦難を乗り越え、世界大戦戦後の日本で、たくましく生きる姿が大好きです。
中井貴一:
「武田信玄」(1988)
自分の中では大河ドラマで一番好きな作品です。まさに、視聴者が望む大河ドラマの見本のような作品だと思います。ストーリーは分かり易く面白いく、登場人物を深堀しています。また、武田家の武将と戦国大名がとにかくかっこ良く、人物と役者さんがマッチしていて、まさに適材適所というかんじです。中井貴一さんは「武田信玄」というより、若き日の「武田晴信」が印象的。源氏の流れをくむ名家甲斐源氏の御曹司にぴったりでした。湖衣姫(南野陽子)や山本勘助(西田敏行)とのシーンが特に好きです。
津川雅彦:
「葵徳川三代」(2000)
徳川家康役の津川雅彦さんは、同じジェームス三木さん作品「独眼竜政宗」(1987)でも徳川家康役でした。NHKドラマ以外でも、津川さんは代々の徳川将軍の役を何度もされていることは歴史ドラマファンの間では有名だと思います。
大河ドラマ主演経験者②石坂浩二・滝田栄・小栗旬
石坂浩二:
「天と地と」★(1969)、「元禄太平記」★(1975)の2作で主演。
「草燃える」★(1979)を岩下志麻とのW主演とするなら大河の主役は3回。
私が初めて見た大河ドラマは「草燃える」でした。石坂浩二さんの源頼朝と岩下志麻さんの北条政子の大ファンになり、大河ドラマを見始めました。「天と地と」と「元禄太平記」は全編観たことがないのでわかりません。石坂浩二さんが演じた役で印象的なのは頼朝の他は、「元禄繚乱」(1999)の吉良上野介です。
滝田栄:
「徳川家康」(1983)
この「徳川家康」は原作が山岡荘八、脚本が小山内美江子でその道の大家の最高傑作のような物語でした。世界史含め歴史の勉強になりました。読み応えのあるビジネス書に面白さを加えたドラマのようでした。
小栗旬:
「鎌倉殿の13人」(2022)
この作品を同時代の「草燃える」(1979)、「義経」(2005)、「平清盛」(2012)と比較しながら観るのが好きです。違う視点から描かれているのが発見できて楽しいです。小栗旬さんの演じた役で一番好きなのは「天地人」(2009)です。
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1995年「八代将軍吉宗」と2025年大河「べらぼう」共通人物と関連人物
次に、1995年大河「八代将軍吉宗」と2025年大河「べらぼう」で、共通人物と関連人物をまとめてみました。
◆共通人物
徳川家治:「八代将軍吉宗」➡いしいすぐる 「べらぼう」➡眞島秀和
松平武元:「八代将軍吉宗」➡香川照之 「べらぼう」➡石坂浩二
宝蓮院(森姫):「八代将軍吉宗」➡長谷川かずき 「べらぼう」➡花總まり
「八代将軍吉宗」での共通人物と関連人物の描かれ方:将軍家
それでは、続いて、「べらぼう」の参考になる「八代将軍吉宗」に登場する関連人物をみてみましょう。
関連人物としては、吉宗の三人の息子とその妻、孫の家治。そして大物老中二人、田沼意次と松平武元です。「八代将軍吉宗」でどのように描かれているのでしょうか?
吉宗の長男。江戸幕府九代将軍。体が弱く、言語不明瞭。酒色に溺れ、能が趣味。心が弱い。次期将軍として憂慮される。自分が将軍に相応しくない事を自覚している。弟・宗武に引け目を感じている。
家重の正室。光貞正室安宮照子、吉宗正室真宮理子と同じ伏見宮家出身。真宮理子の姪。初めは家重に好かれていないと気に病み二人の仲はあまりうまくいっていなかった。しかし、心通わせ子供を懐妊するが流産が元で死んでしまう。
家重の側室。家治の生母。公家の出身で、培子に仕えていた。しかし、培子が死に嘆く家重を慰めるうちに家重の手付きとなる。年齢が上過ぎる為吉宗は難色を示すが家治を生む。
家重の長男。徳川10代将軍。大変聡明で祖父吉宗にかわいがられる。学問だけではなく家臣への思いやりもある。素直でやさしそうな若君。吉宗の期待を背負った最愛の孫。
閑院宮直仁親王の息女。家治と婚約が整い京から大奥に入る。
「八代将軍吉宗」での共通人物と関連人物の描かれ方:田安家
さて、続いては、御三卿の田安家。
田安宗武(小次郎→田安宗武):山下規介
吉宗の次男。御三卿田安家の祖。武芸、学問、芸術にも秀でた非の打ち所のない人物。吉宗は宗武に兄を支えるように言うが、兄弟仲はかなり悪い。弟は兄を軽んじる場面がよく出てくる。兄も弟を嫌悪感があるように見受けられた。兄・家重に代わり宗武を将軍後継者に推す者もあった。家重によって一時蟄居させられる不遇な目に遭わされる。
森姫(宝蓮院):長谷川かずき
田安徳川家初代当主・徳川宗武の正室で、関白近衛家久の娘。六代将軍の正室であった天英院は近衛家の出身。ドラマで天英院は、田安宗武の正室に近衛家の森姫を推薦。九代将軍の座を家重ではなく田安宗武に望みを託す場面も登場。「決して望みを捨ててはなりませんぞ」等というだけでなく、月光院に「森姫を御台所にして欲しい」と遺言する。
「八代将軍吉宗」での関連人物の描かれ方:一橋家と清水家
次に、一橋家と清水家です。
吉宗の三男。御三卿一橋家の祖で11代将軍・徳川家斉の祖父。吉宗はわんぱくで丈夫で、酒も強くよく食べる宗尹を「わしによく似ている」といっている。家重によって嫡男を無理矢理養子に出される等、宗尹にとって腹立たしい事件も起こる。
宗尹の正室。関白一条兼香の娘。ドラマでは嫁いですぐに男の子を出産。
家重の側室で重好の生母。父の出自が浪人なので、吉宗はお逸を側室にすることを大反対する。しかし吉宗は家重の望みをかなえ、お逸をしかるべき身分の家臣の養女にして局部屋を与える。家重から「わしの心を癒してくれるのはお逸だけ」といわれる。のち、御三卿清水家の祖重好を産む。
お逸の生んだ家重の次男。御三卿清水家の祖
「八代将軍吉宗」での共通人物の描かれ方:老中
そして、若き日の大物老中、田沼意次と松平武元のお二人。
家重付きの小姓として登場。吉宗は自分の命を引き継ぐ家重と家治を頼むと意次に言う。
松平武元:香川照之
頭脳明晰、逸材の呼び声高く、高い志を失わずたゆまぬ精進で人望を得た。吉宗の引退後吉宗から10代将軍の養育を任ぜられる。吉宗の遺言で葬儀を任され、吉宗の最期を家族よりも最も間近で看取った。
2025年大河「べらぼう」での共通人物と関連人物の描かれ方
それでは、「べらぼう」での共通人物と関連人物の描かれ方も見てみましょう。
田沼意次:渡辺 謙
(老中。元は足軽だった家の出身ながら優れた政治能力により幕政の中心に上がる。殖産興業を重視し、新しい日本を作るべく、新貨の鋳造、鉱山開発、蝦夷地開発など先進的な経済政策に取り組む。)
一橋治済:生田斗真
(一橋徳川家2代当主。徳川宗尹の子。10代将軍徳川家治のいとこ。11代将軍家斉の父。13歳で御三卿の一橋徳川家の家督を継ぐ。自身と長男豊千代(家斉)の地位安泰の為権謀術数をめぐらす。)
徳川家治:眞島秀和
(江戸幕府10代将軍。九代将軍家重の子。幼いころから祖父8代将軍吉宗の英才教育を受けて育つ。将軍就任後は老中松平武元らと幕政に励む。田沼意次を深く信頼し、経済通の意次を重用する。)
田安賢丸(松平定信):寺田心
(「御三卿」の田安徳川家田安宗武の子。聡明かつ生真面目な性格。陸奥白河藩への養子縁組が決まる。田安徳川家当主で兄田安治察の死後、縁組を解消して同家の相続を望んでいた。しかし、田沼意次の働きかけがあり叶わなかった。のちに「寛政の改革」を行う。)
宝蓮院:花總まり
(田安徳川家・田安宗武の正室。御三卿田安家2代当主田安治察の生母。養母として宗武の庶子田安賢丸(松平定信)とその妹種姫を育てる。治察の死後断絶の危機を迎えた田安徳川家を賢丸らとともに懸命に支えていく。)
松平武元:石坂浩二
(老中首座。吉宗、家重、家治の将軍三代に仕え、長年老中に在任。老中首座を15年務めた。「将軍の権力を高めることで世を安定させるべき」と昔からのやり方を守ろうとする古い政治家。)「べらぼう ~蔦重栄華乃夢噺〜」NHK大河ドラマ・ガイド前編 NHK出版
さて、「べらぼう」に出てくる徳川家の重要人物は、八代将軍吉宗の孫たち、息子の嫁なんですね。
吉宗の息子の三兄弟(将軍家重、田安宗武、一橋宗尹)の、その子供たちが作る歴史を「べらぼう」ではどんなドラマになるのか?すごく楽しみです!
また、「八代将軍吉宗」に出てきた若き田沼意次と松平武元が行う政治がどんなふうに描かれるのか?
そして、特に期待しているのは、田安賢丸(松平定信)の活躍です。田沼意次や松平武元と、どのようなドラマが展開されていくのか楽しみです。
個人的には、ちょうど30年前の「八代将軍吉宗」の続き感覚で「べらぼう」を観ています。
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「べらぼう」の予習にもなる「八代将軍吉宗」の終盤:家重で大丈夫か?
ところで、「八代将軍吉宗」の終盤は、吉宗が跡継ぎを誰にするか?が中心となり展開されます。吉宗と上記でご紹介した三人の息子たちとの交流場面が多くなります。
吉宗は、世継ぎの家重のことでは散々悩まされます。「家重でだいじょうぶか?」弟宗武が聡明で「宗武を将軍に」と推す人物も多いです。
家重は、心も身体も弱く、吉宗の嫡男というプレッシャーにも勝てず、酒、能、女性に逃げます。女性に逃げますが、吉宗の気に沿わない女性ばかりを側室にするのです。
なので、吉宗も怒って家重の「廃嫡」を口にすることもありました。
吉宗は不行状が直らない家重に心を痛め、家重と腹を割って話し諫めようとします。
それでも、投げやりで吉宗の言う事を聞かず、弟を悪くいう家重を、殴る、投げ飛ばし、怒りまくる吉宗。家重が宗武を嫌うのは、よくわかりますが。
泣き叫び鼻血を出す家重を介抱する若き田沼意次。
「べらぼう」の予習にもなる「八代将軍吉宗」の終盤:宗武が良いか?
さて、「家重より宗武を世継ぎに!」と思っている中心人物は、天英院と老中の松平乗邑(阿部寛)です。
天英院は宗武と森姫に、世継ぎは家重ではなく宗武の方がふさわしい、というようなきわどい発言をします。宗武を将軍にする「大仕事」を自分の生きがいとしている様子。
また、「そなたは家宣公によく似ている」と、突然亡くなった自分のご主人六代将軍をもちだしたりもします。
また、老中の松平乗邑と密談めいた話をしたり、ついには吉宗にも忠告したり。「大仕事」の活動に忙しく、そのため、家重がちょっと気の毒になるのですが。
しかし、逃げるばかりで精進せず、将軍にならなくても良いと、投げやりでいい加減な家重。弟にかなり歪んだ感情があり目の敵にしています。
宗武は聡明で文武に優れていると思いますが、少年時代から兄を侮り、裏表があります。
「べらぼう」の予習にもなる「八代将軍吉宗」の終盤:決断とその後
吉宗は家重か宗武か、九代将軍をどちらにするかで苦しみ悩み抜きました。
が、最後の最後に「げにおぞましきは家督を巡る争いにございます。」と、いとこで紀州藩主の徳川宗直(松平頼致)により、西条藩の家督相続を巡る恐ろしい真実を聞かされます。
この告白はあまりにも切実で悲惨極まりないものでした。
それで、ついに、吉宗は九代将軍を家重に決めたのだと思います。
「わしの心に一点の曇りもない。この国の行く末をそちのその手にゆだねる」と吉宗は家重に言います。
吉宗に涙で胸の内を話す家重。見苦しくうろたえ騒ぐ宗武。
その後、「新御三家」を創設する吉宗。つまりは「御三卿」の始まりです。「将軍家の血筋絶えたる時は、この三家から将軍を立てるものとする」と吉宗が決めました。
しかし、この決断後も、家重と二人の弟、特に宗武との間にはいざこざが絶えず、事件がいろいろおきます。
最期まで見ごたえ充分です!
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西田敏行さん単独主演「八代将軍吉宗」はU-NEXTでご覧頂けます!
1995年大河ドラマ「八代将軍吉宗」の見どころ
さて、続いては大河ドラマ「八代将軍吉宗」の見どころです。
以下では、私がおすすめの見どころを紹介しています。ですが、これら以外にも、大河ドラマ初のCGを駆使したタイトルバックや衣装の豪華さも是非ご注目頂きたいです。
また、西田敏行さんの吉宗と、西田さんになる前の3人の吉宗にもご期待ください!
私は、「武田信玄」の山本勘助とか、「山河燃ゆ」の天羽忠とか、シリアスな西田さんが特に好きです。でも、もちろん情の深いひょうきんなかわいい西田敏行さんも大好きです。
「八代将軍吉宗」は後者の西田さんで、釣りバカ日誌の浜ちゃんキャラに似ています。
人情味あふれた西田敏行さんならではの吉宗で、笑いの場面と泣いてしまう場面が他の大河ドラマより多いのが特徴の「八代将軍吉宗」です。
ところで、「釣りバカ日誌」各シリーズに出演されているレギュラーメンバーやゲストも「八代将軍吉宗」に多数出演されています。
「武田信玄」1988年NHK大河ドラマ(戦国大名の一人一人が絵になるカッコ良さ)
「山河燃ゆ」1984年年NHK大河ドラマ(太平洋戦争時代の日系人の事情がとても勉強になる)
釣りバカ日誌(説明不要の国民的面白さ)
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見どころ①徳川吉宗は人物が魅力的な素晴らしい政治家
それでは、まず最初ですが、見どころというか、徳川吉宗という人物が魅力的です。西田敏行さんの人間的な魅力とか、演技力もプラスされ、見ていて気持ち良いです。
元気で、向上心と責任感が強く、飾り気なく、ストレートに自分の欲しいものにぶつかっていきます。
しかし、子供のころからわんぱくで、無骨もの、勉強や和歌が苦手という場面やセリフも出てきます。
ですが一方では、子供、青年時代から星を観たり、雨量測定をする場面もあり知的好奇心の強い人物だと思います。
吉宗は政治に役立つ知識や民の暮らしをよくすること、政策の制定、天文学、防災、治世や産業に結び付く知識や学問には強い関心があり、学ぶことに貪欲です。
もちろん、ドラマでは、そのような場面やストーリーがよく出てきます。吉宗は政治や治世に関係する学問は大好きで、関係ない和歌などは苦手なんですね。
実学主義者で享保の改革を成し遂げた吉宗。「民の暮らしを良くしたい」と願っている素晴らしい政治家です。
「べらぼう」でも、孫にあたる田安賢丸(松平定信(寺田心))も祖父吉宗に尊敬の念をもっていますね。
「八代将軍吉宗」NHK大河ドラマ・ストーリー(NHK出版)に専門家大石慎三郎先生の「トピックス」がありました。ご紹介します。
実学主義者吉宗(大石慎三郎)より抜粋
・当時の日本の知識層は皆、吉宗のことを無学で教養のない無骨者とみていた。しかし、実は彼は当代まれにみる 学問好きだった。ただ、歴代将軍が興味を持った貴族的教養に関心がなかっただけである。
・吉宗は身辺に中国の経書・史書から始まり、「和漢事始」、「農業全書」など、多方面にわたる実用書を積みあげ、みずから読み、側近にも勧めた。
・長崎を通して入ってくる書目には必ず目を通した。制度・法律など政治向きのものや地方誌を買い込んだ。
・山野に自生する薬草に関心をもち、お抱えの植物学者を全国に派遣してそれを探らせた。
・大名たちに命じ、全国にわたる資源の総再点検(諸国物産調)を行った。(陸上や水中の動物、植物、山野の樹木から鉱物に至るまで、国に存在する資源全て)
・この資源の総再点検により、米麦にこだわらず土地に最も適した植物をつくる農政に切り替えた。
・雨量調査に興味をもち、江戸城内の庭に桶を据え雨水のたまり具合をはかり記録した。
・その記録から大洪水を予知し救済の準備をした。(被害者を救うお助け船、難民に給食するお救い小屋など)出典:「八代将軍吉宗」NHK大河ドラマ・ストーリーより引用:実学主義者吉宗(大石慎三郎:日本の歴史学者。専門は近世日本史。学習院大学名誉教授)
見どころ②養父母の愛情:突然紀州藩主の子と言われる
次は、幼い頃、そして少年時代の吉宗の場面が中心となる養父母のお話です。
吉宗は幼い頃の名前を源六と言い、名前は以下のように変わっていきます。
(源六→新之助→松平頼方→徳川吉宗)
演じる俳優さんも西田敏行さんになるまでに3人います。
青柳翔さん→尾上松也さん→阪本浩之さんです。
5歳の源六(青柳翔)はすごくかわいくてわんぱくで、5歳まで加納家で養育されていました。
加納政直(牟田悌三)を父、お常(丘みつ子)を母、久通を兄と思い愛情いっぱいに可愛がられて育ちました。
しかし、突然自分が紀州藩主の四男であることを告げられ、源六は突然の事に大変驚きます。
そして、父光貞の住む和歌山城に引き取られます。ですが、母恋しさに城を抜け出して加納家に帰ってしまうのです。
城に戻るようにに言われますが、「母上と一緒なら帰る」と言ってお常と共にいたいと駄々をこねます。
和歌山城では、父に目をかけられ、輿入れする前の姉育姫(小田茜)にも可愛がられます。でも母恋しさは募ります。母と一緒にいられる兄の長七(のちの頼職)を羨ましく思っています。
見どころ②養父母の愛情:時が経っても変わらない愛情
さて、江戸に旅立つ育姫から、自分の生母が生きている事を知らされる源六。そして、城に住んで3年後、源六はやっと母お紋に会えることになります。
喜び勇んで母を迎えに巨勢の郷まで行くのですが、何と、母は城に上がることを拒否します!
傷心の源六は巨勢の郷の帰りにお常に会いに行きます。この場面は第一回と第二回の放送で、親を慕う源六の健気さに涙します。
ところで、この第二回以降も加納政直とお常の吉宗への愛情、そして吉宗も二人を慕う場面が出てきます。
例えば、自分の身分の低さの為、源六に恥ずかしい思いをさせるからと、城に上がらない生母お紋。その頑ななお紋をお常が説得に行ってくれる場面。
源六が元服して新之助となる加冠の儀。その時の烏帽子親が加納政直ですが、新之助と加納政直が見つめ合う場面。
吉宗が紀州藩主になり加納家に挨拶に行く場面。加納政直は高齢で認知症になっていますが、源六への愛情がすごく伝わってきます。
牟田悌三さんと西田敏行さんの演技に涙します。是非ご覧頂きたいです。
見どころ③家族・実母お紋の教え:百姓・領民の心を思え
さて、源六がお紋と和歌山城で一緒に暮らし始めるのは、源六が頼方(阪本浩之)となった頃でした。
吉宗はこの母に民や百姓の暮らし等の話を聞かされます。
お紋は自分の身分を必要以上に自覚しており、大層慎みがあり欲がない人なので、さりげない言葉で諭してくれます。
特に印象に残る言葉は、頼方が自分や久通が家督を継ぐ身分ではない事の不平不満を口にした時の事。
上の兄(徳川綱教:辰巳拓郎)がたとえ将軍になり、次の兄(徳川頼職:野口五郎)が紀州藩主になっても自分はただの厄介者と言います。
そして久通の事にも触れ、兄は加納家を継ぐのにお前はたった200石。不満はないのか?等と愚痴ります。
その頼方の言葉を聞き、お紋は、
「百姓はひもじい思いをしながら世の人々の為に米を作っておりまする。一粒一粒に百姓の汗と涙がこもっております。口にするだけでもありがたいと思いませぬか?」
「上ばかりを見て不平を言うのは世にもおぞましきこと。下々の事を思うて己が幸せをかみしめなされ」
「久通殿とてひとかどの武士ならばそなたの守り役は不本意かも知れぬ。せめて頼職様のお付きであればもっと出世ができたものを、と思った事があるかもしれぬ」
「百姓には百姓の心があり、家来には家来の心がございます。それを斟酌せずしてわがまま勝手を申すはちと情けのうございますぞ」良くできたお母さんで、この親にしてこの子あり。です。
見どころ③家族・実母お紋の深い愛情
それはそうと、お紋は頼方が疱瘡にかかった時、百か日の生臭立ちをして頼方の病平癒を祈りました。
ところで、吉宗後年、すべて無料の養生所「小石川養生所」を立てます。しかし当初、この養生所に悪い評判が経ちました。「幕府が療養所を立てたのは、病人を使って薬草の毒を調べる為」と。
お紋は、小石川養生所のこの悪い噂を心配します。そして、将軍の母が小石川療養所に入れば、町の衆も安心するというのです。
吉宗は「なんと気高いお志。身に染みてありがたく。この吉宗、母上の子であることを生涯の誇りと致します。」と言います。
そしていよいよお紋との永遠の別れ・臨終の時にお紋に、「もう一度母上の子供で生まれたい」という吉宗。
少年の頃は母を求めながら母に素直になれなかった吉宗ですが、百姓をしていた母から尊い様々ことを学んだのです。
見どころ③家族・実父光貞の教え:物事には必ず両面がある
ところで、頼方は父光貞にも大変気に入られていました。厳しく躾けられて、よく怒られていました。
ですが、観ていて可愛がられているのが分かる場面が多かったです。
特に頼方を南紀の旅や参勤交代で江戸にも連れて行ってくれました。南紀や江戸で少年の頼方は、様々な物や土地に触れ見聞を広め、人と出会い成長していきます。
私が頼方と光貞の会話の中で印象深いのは、南紀の旅で白浜温泉に入っている時の会話です。頼方が光貞に尋ねます。
「食うや食わずの領民をしり目に大勢の家臣を引き連れてのうのうと物見遊山に興じるはいささかがてんのいかぬ仕儀かと存じます。」
「良いところに気が付いた。されど物事には必ず両面がある。わしが物見遊山に大金を投ずれば領民が潤うのじゃ。魚を買えば漁師が儲かる。旅籠へ泊まれば旅籠が儲かる。
55万5千石を上手に使い果たせば領民の為になるのじゃ。」
見どころ③家族・実父光貞の教え:天下万民の為に尽くしてもらいたい
それから、頼方は旅の途中、身の前で農民が死んでゆくのを見ます。光貞に百姓を見殺しには出来ない、民への救済が不十分だと言います。
この時の光貞の言葉はすごく腑に落ち印象的でした。「そちの心根は殊勝である。ここまで連れてきたかいがあった。」と頼方に言葉をかけますが、、、。
頼方は今回見てきた領民の苦難は後々まで頭から離れなくなるのです。
光貞は、「あちらを立てればこちらが立たず。全ての領民に等しく幸を分かつのは神仏でも至難の業。されば、代を重ねるごとに少しずつ少しずつ前に進むしかあるまい。
そちも心して綱教、頼職を助けよ。天下万民の為に尽くしてもらいたい。」吉宗は父光貞からも藩主としてのかけがえのない教えを受けたのだとおもいました。
見どころ③家族・江戸での重要人物との出会い
それはそうと、江戸では、光貞の正室照子(藤村志保)、兄綱教の正室で5代将軍綱吉(津川雅彦)の娘鶴姫(斉藤由貴)等、吉宗にとって重要人物との出会いがありました。
頼方は江戸の母照子にも、上の兄綱教にも、鶴姫にも、とてもかわいがってもらっていました。兄綱教は優しく、時に厳しく頼方を導いてくれました。
また、頼方は、鶴姫の計らいで将軍綱吉に親しく謁見することができました。その上、何と、3万石の所領を頂けたのです。
後年、綱吉にも「わしはそなたのような息子が欲しかった」と言われています。
吉宗には昔から人間的な魅力があったのですね。
見どころ③家族・兄の綱教の教え:一人の女を思う心で家臣や領民を思え
さて、とてもかわいそうな話になります。
「政略結婚」なのに、相思相愛で微笑ましいご夫婦だった吉宗の長兄徳川綱教(辰巳琢郎)と鶴姫(斉藤由貴)。
しかし、鶴姫は死んでしまいます。そして綱教も間もなく死にますが、死ぬ間際の綱教の言葉が大変印象的です。
「わしは毎晩お鶴の夢を見る。お鶴はこの綱教にとって生涯ただ一人の女であった。なまじ将軍の娘でなければ良いがと何度思ったことか。そのお鶴が死んだ時わしの心も死んだ。
一人の女を思う心で家臣や領民を思うが良い。わしはそう思う。人間はな、一人一人が人間なのだ」この言葉も長く吉宗の心に残ったのです。
見どころ④紀州家と親戚の上杉家と吉良上野介、赤穂事件も出てくる
それはそうと、「八代将軍吉宗」の第9回で「刃傷松の廊下」が取り上げられています。そして、11回では「赤穂浪士」の討入も出てきます。
浅野内匠頭(隆大介)が吉良上野介(柳生博)に切りかかる場面や、内匠頭の切腹シーンが、9回で出てきます。
さて、紀州藩光貞の娘で、頼方(吉宗)の姉は、上杉綱憲(速水亮)の正室です。つまり、紀州藩と上杉家は親戚同士ということです。
ドラマでは、まだ少年の頼方(吉宗)が兄の名代で、上杉家の江戸藩邸に吉良上野介のお見舞いに行きます。
紀州の梅干しとクジラの塩漬けをもっていきます。
その時、赤穂浪人が逆恨みしているので、もしもの時は親戚のよしみで紀州公のご加勢を賜わりたい等と頼方に頼む吉良上野介。
また、赤穂浪士討入後の紀州家の様子もドラマに出てきます。紀州家は微妙な立場です。
ところで、「赤穂事件」については、1999年大河ドラマ「元禄繚乱」がかなり面白いです!別ブログでご紹介しています。ご連頂ければ嬉しいです。
見どころ⑤紀州藩主の座が転がり込む!
では、続いての見どころは、紀州藩主の座が吉宗に転がり込むところです。
ここのストーリーは急ピッチで展開されます。
五代将軍綱吉には世継ぎがいません。「八代将軍吉宗」の最初の頃の話は、将軍綱吉の後継者争いが中心となっていました。
尾張藩主の綱誠(中山仁)、甲州の綱豊(六代将軍家宣)、紀州の綱教が候補だったのです。
その三者の戦いの過程が比較的長いですが、面白い上に御三家や将軍家の事情がよく分かります。三者間では、綱誠が草いちごの食べ過ぎが原因で、志半ばで死亡し脱落。
いよいよ、綱吉の娘婿である紀州の綱教か⁈というところまで来ます。
しかし、この辺りから紀州藩の不幸が続くのです。
まず、鶴姫が死んでしまいます。鶴姫の死によって、綱教の将軍跡継ぎは遠ざかります。が、それどころで済まず、当の綱教も病死!
続いて父光貞も帰らぬ人となります。極めつけはすぐ上の兄頼職までも急死。短期間に三人の喪主となった頼方でした。
当の頼方は紀州家は、呪われている、9人きょうだいのうち8人までは死んだ、おれとて死ぬるに違いない、死神がとりついておるのよ!!とうろたえます。
まだ、わが身の幸運に気が付いていない様子。
久通に「かりにも藩主になる方が、何たるおふるまい、お見苦しい」と諭され、我に返る頼方。
「天命にござります」と久通。遂に紀州家の五代藩主になった頼方でした。
見どころ⑥江島と生島のスキャンダルは?
それはそうと、「大奥」関連のドラマにも出てくる大奥取締役絵島と歌舞伎役者生島新五郎の事件。
そして、七代将軍家継生母月光院と六代将軍家宣、七代将軍家継の側用人の間部詮房が、男女の関係にあるという話。これも同様にドラマや映画になっています。
さて、「八代将軍吉宗」では、どうでしょうか?どんな場面になるのか?事件の描かれ方は?江島と生島のスキャンダルは?
「八代将軍吉宗」では、月光院と詮房のそれっぽい会話やくだけた言葉遣い、一緒にコタツに入っている場面などあります。
そして、何と、詮房ではなく、月光院が歌舞伎役者生島新五郎(堀内正美)と大奥で会う場面も出てくるのです。
いずれにしても「八代将軍吉宗」の月光院は言動が軽薄に描かれています。
月光院の専横や成り上がり者の側用人間部詮房を快く思わない老中たち。かれらは、月光院の侍女で大奥取締役・絵島(あべ静江)に目を付けます。
江島は主人の名代で前将軍の墓参りに出かけた帰り、芝居見物をして門限に遅れます。それをきっかけにし、月光院や間部詮房を追い落とそうとする老中との戦い。
「八代将軍吉宗」では、「江島と生島新五郎の恋愛ドラマ、スキャンダル」のように描かれていません。江島と生島の処分があったのちの、20年以上後の展開もあり、興味深いお話になっています。
ところで、仲間由紀恵さん主演の映画「大奥 劇場版」(2006年)はU-NEXTで視聴できます。
見どころ⑦何という強運!八代将軍になる!思惑と駆け引き
次に、いよいよ、吉宗が徳川将軍家の八代目を相続する物語です。
7代将軍家継(中村梅枝)は病の床に伏しています。家継はまだ8歳。もちろん子供はいません。
将軍家の跡目は誰になるのか?
ドラマでは尾張の継友(羽賀研二)か?紀州の吉宗か?で争われます。
六代将軍の御台所だった天英院(草笛光子)が最終的に決めるだろうとの予測。
朝廷にも近衛基熙(関白・太政大臣で天英院の父)にも根回しは万全、と紀州家。
ところで、老中たちの思惑もあります。5代、6代、7代の将軍たちは側用人が権勢を誇り、老中たちは苦々しく思っていたのです。
老中を重んじる将軍でなければならないですが、もし尾張公になれば、今までとお同じになる可能性大。しかし、紀州公でも側近を重く用い、老中をないがしろにするかも?
心配になった老中・土屋政直(名古屋章)と久世重之(山本學)は、吉宗に将軍として推すための約束を取り付けに行きます。
しかし、吉宗が家継の後見人になるか養子になるかで、意見の違いがあります。それに紀州から家臣をどのくらい連れて行くかでも、もめ始めます。
吉宗のいとこの松平頼致は和歌山に幕府を開くとまで言い始めます。吉宗も紀州の当主でいた方が気が楽じゃと言います。強気な紀州側。
家老水野重上(黒沢年男)と頼致、吉宗の三人は幕府の老中相手に駆け引きに力が入ります。ここの場面、是非ご覧頂きたいです。
見どころ⑦何という強運!八代将軍になる!思惑と駆け引きと意見
さて、一方、月光院、家継側の思惑は?
7代将軍家継(中村梅枝)の生母月光院は自分の子家継より自分の身を案じます。
月光院は、新井白石(佐藤慶)や間部詮房と談合。
白石は、将軍家が断絶すれば、尾張が名古屋に、紀州が和歌山に、幕府を開くのでは?月光院の立場が悪くなるので、今のうちに老中と仲直りした方が良い。と言います。
間部詮房は、家宣公のご遺命を守るとも思えず、治世の手腕があるとも思えず。御政道をゆだねるわけにはいかない。と言います。
ところで、水戸の徳川綱條(山本圭)の意見は?
家格は尾張が筆頭、しかし血筋は吉宗は家康の曾孫、継友は玄孫と言います。
しかし天英院は、継友は千代姫(中村メイコ)の孫と言うのです。(千代姫は、尾張光友の正室で五代将軍綱吉の姉です。)将軍家の血が濃いということですね。
家格や血筋の話以外に、綱條は吉宗のことを恐ろしい男と言います。兄たちが次々亡くなり紀州家を継ぎ、ライバルの尾張家の徳川吉通(堤真一)と五郎太は変死。
確かに、吉宗は恐ろしい強運ですよね。
尾張か?紀州か?どうなるのか?見ている方もヤキモキします。
結局、御三家、老中、側用人が一致した意見を天英院に申し上げました。一致した意見とは「八代将軍を吉宗にする」ことでした。
西田敏行さん単独主演「八代将軍吉宗」はU-NEXTでご覧頂けます。
見どころ⑧吉宗を愛する女性たち:初期の頃
では、ここで、吉宗を愛する女性たち、吉宗の正室と側室+αをご紹介します。
まずは、ドラマの初期の頃。吉宗が純粋に惹かれた二人の女性です。
真宮理子(山崎直子)
吉宗の父光貞の正室照子(天真院)の姪で伏見宮家から迎えられた吉宗の正室。心清らかで優しい、可憐な女性。
真宮理子は、吉宗の真っ直ぐで気さく人柄に惹かれます。吉宗も初めはお須磨への義理立てがありましたが、真宮に惹かれていきます。
ですが、大変悲惨な事に吉宗が和歌山に帰っている間に流産します。そしてそれが元で若くして死んでしまうのです。嘆き悲しんだ吉宗は生涯正室を娶りませんでした。
お須磨(賀来千香子)
吉宗の側室、初恋の人で九代将軍家重(長福丸)の生母。
紀州で川に落ちた頼方(吉宗)を偶然助けて、二人は出会います。一目惚れした頼方はその人を探します。しかし、お須磨は兄の頼職の側室となるはずの女性でした。
ですが、頼方が強引に自分の側室にしてしまいます。紀州藩主になった吉宗は正室を迎えなければならないのですが、紀州藩主になるまでは本気でお須磨を正室にするという勢いでした。
お須磨も真宮理子同様流産して死んでしまいます。
見どころ⑧吉宗を愛する女性たち:紀州藩主になった後
次に、吉宗が紀州藩主になってからの側室たちです。
お古牟(細川ふみえ)
田安家初代当主田安宗武の生母。加納久通から「胸と尻が格段に大きい」と言われた女性。
吉宗の好み「紀州の女子、丈夫、やきもちを焼かない」にかなった女性です。お須磨の忘れ形見長福丸(家重)もよくなついていました。
邪心がない人柄で六代将軍家宣未亡人の天英院(草笛光子)に気に入られ大奥を任されます。ですが、お須磨と同じで若くして死んでしまうのです。
お久免(黒木瞳)
吉宗の母浄圓院の紹介で吉宗のもとにやって来ます。吉宗の娘を生みましたが、その姫は早世してしまうという不運。
幼い長福丸の養育にも心を尽くします。吉宗よりも長生きした側室です。
お梅(海野圭子)
吉宗の側室。御三卿の一つ一橋家初代当主宗尹の生母。お梅も身体は丈夫な紀州の女性でしたが、早死してしまいます。
見どころ⑧吉宗を愛する女性たち:驚きの展開な女性たち
さて、吉宗との関係から目が話せない二人の女性。吉宗を愛する女性たち+αの竹姫と月光院です。
竹姫(森口瑤子)
五代将軍綱吉の側室大典侍の姪。綱吉の養女。
婚約者を次々に亡くした不運な姫君ですが、何と、吉宗は竹姫と愛し合うようになります。お互い止められない程ぞっこんになり、竹姫と逢引きする等、驚きの展開。
挙句の果てに御台所に向かえると言い始める吉宗。ですが、竹姫は綱吉の養女です。天英院は、吉宗の大叔母にあたる竹姫を御台所にするなど、人倫の道に背くと大反対。
当然です!若い頃は、側室お須磨と正室真宮理子を同時に好きになったと悩んでいたのです。正室真宮理子を亡くした時は二度と正室を迎えないと言っていたのに!
しかし、ドラマ中盤以降の吉宗は竹姫に夢中!二度と正室は迎えないと言っていませんでしたか?
またそれだけでなく、吉宗は月光院の屋敷にもよく行っています。月光院も吉宗に気がありそうです。この二人、あやしい場面もあり。
吉宗と吉宗の愛する女性たちとの関係も見どころの一つです。
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見どころ⑨尾張徳川宗春との争い:今の名古屋の繁栄の基礎を築く宗春
さて、尾張藩の徳川宗春との争いは、吉宗を主人公にしたドラマでもよく取り上げられていますが、「八代将軍吉宗」でも出てきます。
徳川宗春の役が、中井貴一さんという事も興味深いです。1988年大河ドラマ「武田信玄」の主人公晴信の中井貴一さんと、勘助の西田敏行さん!!
晴信と勘助の信頼し合う主従関係から一転、吉宗と宗春の対峙場面、怖いです。しかし、見ごたえは十分!ドキドキしました。
まずは、宗春の人物とその政治的手腕について。「八代将軍吉宗」NHK大河ドラマ・ストーリーから徳川宗春のご紹介です。
・宗春は、尾張徳川家三代藩主綱誠の第二十子として生まれた。本来は尾張宗家を継承できる立場にはなかった。しかし、兄たちの死去で尾張家を相続する幸運に恵まれた。・尾張七代藩主に就いた宗春は、「慈」と「忍」の理想を高くかかげ、著書「温知政要」の方針にのっとり新施策を打ち出した。名古屋の地に遊所を設け、芝居小屋を建て、祭礼を派手に行い、景気を大いに刺激した。・宗春は、紀州吉宗と将軍争いで激烈な争いを展開するも敗れた兄、先代の継友の無念を晴らすかのごとく吉宗の 政策を真っ向から批判。宗春の自由主義・消費経済の奨励で、名古屋は繫栄し「名古屋の繁栄に京(興)がさめた」といわれるほどだった。また、現在の名古屋の繁栄をつくったともいわれる。しかし、宗春の政治はしだいに破綻をみせはじめ、結局は挫折の道をたどる。緊縮政策をとる吉宗の怒りを買い隠退、蟄居を命じられる。出典:「八代将軍吉宗」NHK大河ドラマ・ストーリー(NHK出版)の徳川宗春の配役紹介/引用:徳川宗春の実力と人気(林董一:日本の法制史学者。愛知学院大学法学部教授)より抜粋
見どころ⑨尾張徳川宗春との争い:結局は挫折する宗春
さて、兄徳川継友(羽賀研二)が死んで家督を継いだ宗春。しかし、宗春は吉宗の政策を真っ向から批判しました。
宗春の「倹約」は幕府の「倹約」とは考え方が違いました。宗春の著書「温知政要」は「倹約は大事だけれども度が過ぎると民の不自由になる」という事。
ですが、全国が飢饉に喘いでおり、餓死者多数。しかし、贅沢三昧の尾張家中と宗春。驚くことに、遊女を見受けして側室にします。
ところで、宗春の生母・宣揚院(八千草薫)はとても良い人で、慎みがあり思慮深い人です。宗春にも意見しますが、宗春は意固地になっているのか、むきになり自分の考えを変えません。
吉宗は宗春が自滅すると言います。
さて、吉宗は次男と三男を御三家と同列に扱うようにしました。その吉宗に、またもや激怒する宗春。
宗春が登城した時に、二人の息子の家格と御三家の家格について吉宗に尋ねます。出過ぎた宗春の言動に、「御三家の上にあぐらをかくな」と吉宗は言います。
そんな宗春をにらみつける松平乗邑(阿部寛)。松平乗邑は「諸葛孔明の再来」、「10年に一度の切れ者」と言われる老中です。乗邑は宗春排除に動き始めます。
そして、ついに隠居謹慎となる宗春。謹慎となっても、「治世は負けたが人間としてはまけておらん。」と言いました。
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見どころ⑩吉宗のご落胤?天一坊事件もドラマに出てくる
ところで、吉宗のご落胤事件の「天一坊事件」もドラマになることありますよね。「八代将軍吉宗」でも出てきます。
ドラマでは、山伏の天一坊という男(京本政樹)が「母は山伏の娘で、父は吉宗公」と言い始めます。
吉宗も、その頃の女性関係にそれらしい覚えがある、と言うのです。しかし、「どの女子かわからぬ。何人かわからぬ。」というあやふやな記憶しかなく。結局、思い出せない吉宗。
そして和歌山で吉宗の女性遍歴を辿る騒ぎになります。
この天一坊曰く、「母が和歌山城にご奉公へ上がった時に身ごもった」とのこと。母の遺言で江戸に来たというのですが、身の回りの道具類には葵の御紋が施されています。
この天一坊は本当に吉宗のご落胤なのか?
それはそうと、面白い場面があります。
吉宗が天一坊に会った家臣に尋ねます。「わしに似ておるか?」
家臣は「美男子でございます。」
「ということは、わしに似ておるのじゃな?」
返答に困る苦しい家臣。西田敏行さんならではの楽しい場面です。
さて、間もなく和歌山からの書状で「天一坊が偽物」と伝えられます。
しかし、天一坊は「吉宗公のご落胤だ」と言い張ります。本当にご落胤なのか?天一坊はどうなるのか?なぜ、ご落胤と言い張るのか?
第37回の「天一坊始末」も是非ご覧ください。
見どころ⑪子供時代の小栗旬と森田剛がドラマに登場!
それはそうと、驚きですが!
「八代将軍吉宗」には、あどけない時代の小栗旬さんと森田剛さんが出演しています。
2022年大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では主演で北条義時を演じた小栗旬さん。
「八代将軍吉宗」では、第五代水戸藩主として八代将軍の吉宗と対面の場面があります。小さい殿様に吉宗が「水戸殿」と言っている様子がかわいいです。
そして、1997年大河ドラマ「毛利元就」で主役毛利元就(中村橋之助)の少年時代 松寿丸を演じた森田剛さん。
「八代将軍吉宗」では柳沢保明の子の安貞役です。
この安貞(吉里)については、1999年の大河ドラマ「元禄繚乱」でも取り上げられた面白い物語です。
「元禄繚乱」の染子(鈴木保奈美)が産んだ柳沢吉里(高橋一生)を将軍綱吉(萩原健一)が我が子と言い出しますね。
「八代将軍吉宗」でも綱吉が自分の子だと言い出します。安貞も「安貞は誰の子でございますか?」と心配気味。
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1995年大河ドラマ「八代将軍吉宗」主演西田敏行と豪華キャスト!:まとめ
さて、今回は1995年大河ドラマ「八代将軍吉宗」をご紹介しました。
2025年大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」に近い時代が舞台です。
田沼意次、松平武元、10代将軍家治、森姫(宝蓮院)等、共通の人物も登場します。「べらぼう」の参考にもなるドラマです。
そして、「八代将軍吉宗」の主演は、レジェンド大河俳優の西田敏行さん。昨年逝ってしまわれた西田敏行さん追悼作品です。
「八代将軍吉宗」は吉宗のドラマだけでなく、5,6,7,9代の将軍や御三家、大奥、赤穂浪士、江島と生島、天一坊、尾張の徳川宗春など盛り沢山!
もちろん、有名な享保の改革などの政策や幕政も多く取り上げられています。
享保の改革はじめ、吉宗が行った幕政も大変興味深く、松平乗邑(阿部寛)と大岡忠相(滝田栄)が素敵です。こちらについては、別の機会にご紹介する予定です。
笑いと涙の場面が多く、江戸時代の歴史の勉強にもなる「八代将軍吉宗」、是非ご覧ください!
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